内田百閒文学賞

 

 

 

内田百閒文学賞

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概要

  

第十四回 岡山県「内田百閒文学賞」募集要項

   おだやかな海と多島美に彩られた瀬戸内海、緑あふれる雄大な中国山地、豊かな自然に囲まれた岡山県は、温暖な気候に育まれた産物にも恵まれています。歴史を物語る史跡も数多く残され、古代吉備文化をはじめとする薫り高い文化や、偉大な先人を輩出してきました。

 その先達の一人、名文筆家内田百閒の生誕百年を記念して発足したこの文学賞は、岡山にゆかりのある文学作品を広く全国に向けて募集します。

    

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第十四回 岡山県「内田百閒文学賞」募集要項
作品のジャンル 随筆及び短編小説(評伝・紀行文・戯曲を含む)
※岡山が舞台となる作品や、岡山県出身の人物・自然・文化・風土・物産などを題材とした作品。
応募規定

●日本語で書かれた未発表で筆者自身のオリジナルな作品 (他への二重送稿は不可。同人誌に発表した作品は可とするが、その作品が原稿料又は賞金を受けている場合は不可)

●文献や資料などを引用した場合は、その出典を明記。

●原稿は横長A4サイズのみ。

●縦書き400字詰め原稿用紙20~50枚の範囲。

1.ワープロ原稿の場合は「原稿用紙設定」にはせず、A4サイズの白紙を横長で用い、縦書きで1ページ20字×20行で印字、文字サイズは14ポイント程度で印字。

ワープロ原稿の雛形 WORD圧縮ファイルをZIPダウンロード

2.手書き原稿の場合はA4サイズ縦書きの400字詰め原稿用紙を使用。

●本文には通し番号(ページ数)を入れる。
●作品には表紙をつけ、作品のジャンル(随筆か短編小説〈小説・評伝・紀行文・戯曲〉の区分を記入する)、題名、原稿枚数、住所、氏名、電話番号、年齢、性別を記入。(題名、氏名にはふりがなを、ペンネーム使用の場合は本名を書き添える。) 

表紙(様式)WORD圧縮ファイルをZIPダウンロード

表紙のPDFをダウンロード

表紙の記入例を参照。←CLICK
●別紙1枚(400字詰程度)に作品のあらすじをまとめ、表紙の次ページに添付。
●原稿は綴じない。

応募資格 年齢、性別、職業、国籍など問いません。
応募締切 2018年5月31日(木) 当日消印有効
最終審査員

 

小川 洋子/平松 洋子 /松浦 寿輝(50音順)

プロフィールはこちら

最優秀賞(1編)…賞金100万円
優  秀 賞(3編)…賞金30万円(1編につき)
発表 2018年12月に、受賞者に直接通知します。
出版 最優秀賞及び優秀賞作品は、(株)作品社から刊行する予定です。
その他

●受賞作品の著作権は岡山県に、出版権は(公財)岡山県郷土文化財団に帰属します。

●応募作品は返却しませんので、必要な方はコピーを保存してください。

●選考過程についてのお問い合わせには一切応じません。

●受領ハガキは発送いたしません。到着をもって受領といたします。
●当応募により得た個人情報に関しては、「内田百閒文学賞」に関するご連絡以外では使用しません。

主催 岡山県・(公財)岡山県郷土文化財団
協力 (株)ベネッセホールディングス
(公財)吉備路文学館
後援 岡山県教育委員会
応募先・
問い合わせ先
〒700-0822 岡山市北区表町1-7-15 702号
(公財)岡山県郷土文化財団事務局
TEL 086-233-2505

※アンケートにご協力をお願いします。今後の文学賞運営の参考にさせていただきます。 アンケート用紙ダウンロード

最終審査員プロフィール

(50音順) 

 

小川 洋子(おがわ・ようこ)/作家

1962年生まれ。岡山県岡山市出身。

「妊娠カレンダー」で芥川賞受賞。「揚羽蝶が壊れる時」で海燕新人文学賞受賞。『博士の愛した数式』で読売文学賞。『ブラフマンの埋葬』で泉鏡花文学賞受賞。『ミーナの行進』で谷崎潤一郎賞受賞。『ことり』で芸術選奨文部科学大臣賞受賞。『人質の朗読会』『洋子さんの本棚』(共著)『琥珀のまたたき』『不時着する流星たち』など著書多数。

 

平松 洋子(ひらまつ・ようこ)/エッセイスト

1958年生まれ。岡山県倉敷市出身。

『買えない味』でBunkamuraドゥマゴ文学賞受賞。『野蛮な読書』で講談社エッセイ賞受賞。『とっておきの韓国・朝鮮料理』『アジアの美味しい道具たち』『平松洋子の台所』『おとなの味』『なつかしいひと』『小鳥来る日』『ひさしぶりの海苔弁』『本の花』『洋子さんの本棚』(共著)『食べる私』『彼女の家出』『あじフライは有楽町で』など著書多数。

 

松浦 寿輝(まつうら・ひさき)/作家・詩人

1954年生まれ。東京都出身。

『花腐し』で芥川賞受賞。『冬の本 松浦寿輝詩集』で高見順賞受賞。『エッフェル塔試論』で吉田秀和賞受賞。『折口信夫論』で三島由紀夫賞受賞。『知の庭園ー19世紀パリの空間装置』で芸術選奨文部大臣賞受賞。『あやめ 鰈 ひかがみ』で木山捷平文学賞受賞。『半島』で読売文学賞受賞。『吃水都市』で荻原朔太郎賞受賞。『afterward』で鮎川信夫賞受賞。『BB/PP』『名誉と恍惚』など著書多数。 

2017.7現在

表紙記入例

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第十三回岡山県「内田百閒文学賞」表彰式・座談会を開催しました。

 岡山県と共催で募集した第十三回岡山県「内田百閒文学賞」受賞者の表彰式と座談会を3月16日(木)に、岡山県立美術館ホールで開催しました。

 表彰式では受賞者4人に、賞状や記念品が渡され、最終審査員の小川洋子先生、平松洋子先生、松浦寿輝先生から講評をいただきました。表彰式後に、最終審査員と受賞者による座談会を行い、作品の舞台となった土地のことや家族の話など、作品にまるわるエピソードなどが語られました。また、受賞者へ次の作品に向けてエールが送られました。

        

 

第十三回岡山県「内田百閒文学賞」受賞作品の決定 

 

 岡山県と岡山県郷土文化財団の共催で、岡山にゆかりのある文学作品を募集した第十三回岡山県「内田百閒文学賞」の受賞作品が次のとおり決定しました。

 平成28年11月29日(火)の最終選考会では、応募作品358編の中から第1次、第2次審査を経た11編について、最終審査員(小川洋子氏、平松洋子氏、松浦寿輝氏)による厳正な審査が行われました。

 平成29年3月に、岡山市内において表彰式を開催、入賞作品は(株)作品社から出版予定です。

 

○最優秀賞

   『プラット』

(本名:畔地里美(あぜちさとみ) 65歳・女性)石川県加賀市在住

(作品の概要)

 大正4年、成羽の銅山事務所で働く14歳の新米給仕の晋二は、米子と倉敷を結ぶ陰陽鉄路敷設の下検分にくる鉄道院技士中井の道案内を命じられる。銅山事務所は、鉄路誘致に会社の命運を託し、成羽川流域を走る路線の採用を推していた。晋二は高いプロ意識を持ちつつも心優しい中井とともに、プラット(駅)の候補地を確認していく。最初は緊張していた晋二も役人らしからぬ中井と充実した7日間を終えた。結局、伯備線は高梁川流域に敷設されたが、13年後、晋二の元に中井から伯備線全線開通式典の招待状が届く。

  

(審査員講評)

 伯備線の敷設調査に東京からやって来た鉄道院の技士中井と、それに同行した銅山事務所の少年晋二との淡い交流を、丁寧で闊達な筆遣いで描く。中井の誠実で爽やかな人柄が魅力的に造型され、それとともに百年前の岡山の風土が鮮やかに浮かび上がっている。

 

 ○優秀賞

 『桃の寺(もものてら)

(本名:伊藤大輔(いとうだいすけ)48歳・男性)愛知県名古屋市在住

  

(作品の概要)

 日本美術史の研究者である私は、大学の同僚から雪舟の新史料発見の報を受ける。そこには、長年の謎であった雪舟の前半生が記されていた。若き雪舟は拙宗と名乗り、水墨画の名手周文に入門を願っていたが、許されずにいた。そんな中、周文画風をよくする娘、由希に出会う。拙宗は由希の絵を自作と見せかけて持ち込み、ついに入門を認められる。その罪悪感に苦しむ拙宗であったが、大内氏に見出され、雪舟と名を変えて明に渡り名声を得る。

  

(審査員講評)

 雪舟の前身といわれる拙宗の存在を新史料発掘というフィクションを巧みに生かす。

研究者としての姿勢にやや難はあるが、絵師としての美術に対する迷いや 苦悩が、師弟や由希との関わりに託して人間味豊かに描かれている。

 

○優秀賞

  『夏眠(かみんせん)

(本名:小浦裕子(こうらゆうこ)40歳・女性)広島県広島市在住

(作品の概要)

 未緒子の住む家の川を隔てたとなりに越してきたかえで。やがて、未緒子の母とかえでの父は再婚する。未緒子はかえでを「かえで兄さん」と呼んで慕った。二つの家の二階部分をつないだ「あいだの部屋」で、かえではカタツムリが雌雄同体であるなどの生態について未緒子に語り、2人は親密さを増していく。土石流で「あいだの部屋」は壊れ、その後の親の離婚により、未緒子はかえでと会えなくなる。何年か後、妊娠した未緒子は岡山で発見された「アキラマイマイ」という名のカタツムリを手に、地質学者となったかえでに再び会うことを決意する。  

(審査員講評)

 親の再婚でできた「兄」との秘密めいた関係が、互いの家をつなぐ「あいだの部屋」を巧みに使いながら表現されている。

「兄」の性別、かたつむり、土石流、主人公の妊娠など細部が見事に呼応し合っている。

○優秀賞

  『大正受験事情(たいしょうじゅけんじじょう)

 (本名:馬場(ばばゆき)44歳・女性)東京都国分寺泉町在住 

(作品の概要)

 大正時代、農村のほとんどの子が尋常小学校卒業と同時に家業を手伝い始める。佐平と志乃の長男欣也もそうするものと思っていた。しかし、尋常小学校の担任から学業優秀な欣也の岡山中学進学を薦められる。欣也の受験に向け、色々な問題を家族一丸となって乗り越えてゆく。母志乃は、学業での立身出世を応援する反面、合格すれば家を離れることになる一抹の寂しさで複雑な気持ちでいた。

(審査員講評)

 優秀な息子の中学受験に父母ともにそれぞれの思惑で関わっていく。志乃という平凡な女性がもつ、素朴で尊い母の愛情がうまく描けている。

家族を取り巻く本家、分家の問題など大正期の農村社会の雰囲気がリアルに伝わってくる。

 

(注)優秀賞は受付番号順です。

出版された文学賞受賞作品の一覧は刊行物紹介をご覧ください。


 

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